漫画もデジタルで執筆することが当たり前の時代となってきました。
私の友人にも漫画家がおりますが、編集者の方とは、もう完全にデジタルでやりとりをしていて、アシスタントの方への修正やサポート依頼なんかもオンライン化しているようです。
そんな世の中で、漫画を書くにあたって、おすすめのPCを紹介いたします。
パソコンで漫画やイラストを描く利点
描きなおしが楽
アナログですと、間違えて引いてしまった線も消しゴムやホワイトなどで消さなければなりませんが、描画ソフトであれば『戻る』で手戻りが可能です。
色塗りが楽
色を塗る際には、描画ソフトで塗りつぶしツールやグラデーションなどが簡単にできます。漫画でスクリーントーンを貼るソフトなどもあるので、一気に処理が可能です。
複製が楽
画像をコピーペーストなどができる点も利点ですし、絵のチェックの際に反転などをする処理も楽です。
拡大・縮小なども楽々
拡大・縮小、それだけでなく回転、変形なども描画ソフトによっては可能です。絵を描く上でかなり便利になります。
漫画を書くために欲しいPCパーツと周辺機器
グラボ
漫画を書くにあたっては、グラボはそこまで重要なパーツではありません。
必要だとしても、液晶タブレットとモニターのマルチモニター機能が使えれば問題ありません。もちろんシングルモニターでも十分です。GTX1650もあれば十分すぎる機能があります。
CPU
CPUもそこまで高性能なものは必要ありません。intelであればcore i5のもの、AMDてあればRyzen 5もあれば十分です。サクサクと仕事をしたいのであれば、core i7やRyzen 7のCPUを搭載したものを選ぶと良いでしょう。
メモリ
メモリは16GBは欲しいです。作業工程のやり直しなどを多数行う、保持したい人であればなおさらです。 32GBあれば、より幸せになれます。メモリがあれば、多くの工程を覚えていても、フリーズすることが無くなります。メモリが不足したPCの場合、作業中に重くなり、果てはフリーズしかねません。原稿の仕上げ途中に、そんなことになってしまったら目も当てられません。
デスクトップPCが良いか?ノートPCが良いか?
さて、これについては一長一短です。一番に避けたいのは、原稿が消失してしまうようなことです。二番目は途中工程をいかに短縮できるか?とかですね。あとは作業環境に合わせて行きましょう。原稿を書くにあたって、それぞれのメリットとデメリットを挙げていきます。
デスクトップPCのメリット
- HDDやSSDを多く搭載できるため、バックアップが取りやすい
- パーツや周辺機器の交換で延命がしやすい
- コストは全体的に安い
デスクトップPCのデメリット
- 持ち運びができない
- 停電するとUPSなどを入れてない限り一気に電源が落ちる(作業途中で落ちる可能性)
ノートPCのメリット
- バッテリーがあるので停電でも安心
- 持ち運びができる
ノートPCのデメリット
- 内臓ストレージが取り外せないタイプはPCが壊れた場合に詰む場合がある
- パワー不足により周辺機器が使えない場合も考えられる
- 拡張性がないため、スペック不足になったら買い替えが必要
印刷をするなら、印刷との誤差の少ないモニターを
パソコンで折角イラストなどを描いたのに、印刷したら全く色が違ってしまって・・・ということはよくあります。モニターをしっかり選べば、そういったことは無いので、モニターにはお金を注ぎましょう。
EIZOなどはカラーマッチングに力を入れているので、参考にすると良いと思います。
液晶タブレットもあると良い
マウスでも描けないことはないですが、やはり、できればペンタブレットも欲しいです。しかし見たままに入力できる液晶タブレットが一番描きやすいのも事実です。
もしお目当てが無いようでしたら老舗メーカー、ワコムの液晶タブレットなどがオススメです。
漫画制作におすすめのBTOパソコン
デスクトップPC型 raytrek XT イラストコンテスト記念セットモデル
CPUもCore i7-10700を搭載し、メモリも16GBと十分です。グラボもGeForce GTX 1660 SUPERなので、ちょっとした3DCGを使ってのデッサンなども可能です。
メインストレージは少なめなので、バルクのHDDでも購入して増設すると良いでしょう。
>> raytrek XT イラストコンテスト記念セットモデル
ノートPC型raytrek G5 AdobeCC推奨スペックモデル
CPUはCore i5-10300Hを搭載し、メモリについては32GBもあるので、レイヤー増し増しでお絵描きできそうです。
グラボはGeForce GTX 1650 Tiなのでイラストや漫画を描く程度ならば十分だと思います。こちらもHDDは外付けをつけて、豆に漫画を保存しておきましょう。
>> raytrek G5 AdobeCC推奨スペックモデル
所有したい周辺機器
液晶ペンタブレット
ノートPCタイプも良いですが、なるべく画面の大きい液晶ペンタブレットが良いです。また、キャリブレーション機能が備わっていると、色の補正が楽です。カラー原稿を扱うとなると、色の間違いは許されないものになってくるので、色味を統一させるために必要です。ついてないモニターを買うなら別途キャリブレーション機器は必要です。
漫画家の友人はプロ的な Wacom Cintiq Proを使用しています。私のようにちょっとした仕事のイラスト程度ならば、Wacom Oneでも大丈夫です。いきなり高価なものは敷居が高いので、とりあえず安いものからでも買っておいたほうが捗ります。
キャリブレーション機器
上述してますが、モニターに付いてないなら買いましょう。私もSPIDERという機器を使ってますが、手放せません!
スキャナ&プリンター複合機
アナログな資料を取り込んだり、印刷するときに便利です。頻繁に使うならば邪魔にはなりません。とくにスキャナーは色々便利です。
デジカメ
実在するものを資料にするときに、あると大変便利です。自分でポーズをとってデッサンすれば、著作権とかトレース疑惑とかも言われませんね。
風景を撮影して、漫画の背景の参考にするのも便利ですし、最近ではデジカメの映像をそのまま背景加工する漫画家の人も少なくありません。
最近はスマホも高性能になったので、スマホのカメラでも十分ですが、背景の細かいところまで撮影するとなると、デジカメには叶いません、フルサイズとは言わなくともaps-cのレンズサイズはほしいです。
欲しい漫画ソフト
クリップスタジオ
非常に安い上に多機能という、まさに神ソフトです。プロ版にすると3Dのデッサン人形まで使えて、ますます神がかります。私の仕事上のイラスト作成に活躍してます。
ジャンプペイント
あの集英社の有名漫画雑誌の名前がついたソフトです。私は使ったことが無いのですが、フリーソフトの中では優秀なようです。
デジタルはリカバリー力が決め手
アナログな鉛筆やGペンも味があると思います。しかし、デジタルは、ミスしたときのリカバリー力が凄まじいです。消しゴムやホワイトを入れるのも大変ですし、ベタや墨入れを間違うと凹みますからね。
「ミスをしなくなるための緊張感が必要!」という精神論もあると思いますが、無駄な手間を減らし効率を上げることに悪いことはありません。
私もデジタルじゃなかったらイラストなんて描いてないかもしれません。漫画家の友人も、デジタル漫画が大変便利になって原稿が捗り、今では2誌にかけもち連載できるようになったといいます。
とくに漫画ソフトの動作が早くなり、スクリーントーン等の貼り付けも楽になっていったことと、そんな多機能なソフトを動かしてもフリーズしないPCが安くなってることが起因しているようです。
まとめ
漫画家を志すのは、早い子では小学生、中学生からだと思います。鉛筆で練習するのも良いですが、今の時代は少しでも早くデジタルに慣れておくことをおすすめします。
一応廉価版とプロ版のものをオススメしておきましたが、まずは続けられる根気も必要なので、廉価版からをオススメします。
デジタルの書き味は書いてみないとわかりませんし、長く続けるならば、少しでも早く携わっておくべきべきです。