第8世代Intel Coreプロセッサ『Coffee Lake』に対応するチップセットにZ370、H370、B360というラインナップがあります。
一体何が違うのか?どういうメリットがあって、どういうデメリットがあるのかを書いてみたいと思います。
チップセットZ370、H370、B360の違い
Coffee LakeのCPUソケットは、Kaby LakeやSky Lakeと同じLGA1151ソケットになります。しかし、同じソケットでも電源形式が変わったせいかチップセットZ370、H370、B360を搭載したマザーボードではKaby LakeやSky LakeのCPUは動かすことが不可能です。
そして肝心のZ370、H370、B360の違いですが、それぞれの特徴を書いていきたいと思います。
Z370
- 使用用途:ハイエンドPC以上、ゲーマーやプロ仕様
- CPUオーバークロック:可能
- メモリオーバークロック:可能
- 最大メモリ容量:64GB
- PCI Expressレーンの数:24
- USBポート:最大14
- グラフィックボードの2枚搭載対応:アリ
- RAIDの対応:アリ
グラフィックボードのSLI接続をし、CPUやメモリーをオーバークロックして使うようなハイエンドクラスのPCに使用するにうってつけのチップセットです。
逆にその様な使用用途が無いのであれば、別段Z370でなくとも良いと思います。USBポートは3.0と2.0に対応しており、2.0であれば最大14まで対応しています。
H370
- 使用用途:ミドル~ハイスペックPC、PCをいつも使用する人向け
- CPUオーバークロック:不可
- メモリオーバークロック:不可
- 最大メモリ容量:64GB
- PCI Expressレーンの数:20
- USBポート:最大14
- グラフィックボードの2枚搭載対応:不可
- 最大対応モニター数:3
- RAIDの対応:アリ
オーバークロックやSLIなどには対応していませんが、USBポートが3.1Gen1&2に対応しているのでUSBポートの転送速度の向上は図れます。
ハイエンドクラスのPCを使用はしないけど、快適な環境を築きたい人向けであると言えます。
B360
- 使用用途:エントリーPC以上、PCをそれなりに使用する人向け
- CPUオーバークロック:不可
- メモリオーバークロック不可
- 最大メモリ容量:64GB
- PCI Expressレーンの数:12
- USBポート:12
- グラフィックボードの2枚搭載対応:不可
- 最大対応モニター数:3
- RAIDの対応:不可
それなりにPCを使用する人に向いております。こちらもUSBポートが3.1Gen1&2に対応しているので、USBの扱いが多い人にも向いております。
新しいチップセット搭載のマザーボードは買い?
オーバークロックをしてみたいということであればH370をUSB3.1に対応したいということであればH370やB360を購入するという選択肢もあると思います。
本体の買い替えの際には、どのチップセットを搭載したマザーボードなのか、なかなかチップセットにまで気を回す人は少ないと思いますが、用途を考えて上記のスペックと照らし合わせPC本体の参考にしてみていただければと思います。
この仕様を見て、わざわざ買い換えるほど激的なスペック向上を図れると感じないのであれば、PCまるごと購入する際にチップセットを気にするだけで良いと思います。