2021年になり、メモリの規格もとうとうDDR5になりました。ちなみにDDRは『Double Data Rate』の略称です。メモリのデータ信号を立ち上げ時と下がる時の両方を利用してデータのやりとりをすることで、処理速度を早くしております。今まではDDR4メモリが主流ですが、今後はDDR5メモリが主流になっていくことでしょう。大体5年くらいで規格が新しくなっていっている状態です。
大幅にアップした性能
クロック数がアップ
DDR4メモリからDDR5メモリになったことで、まず一番目に見えてわかりやすいのが、クロック数が上がったことです。DDR4メモリでは、2400~3200MHzでしたが、DDR5メモリでは、そのクロック数は3200~6400MHzとなり、DDR4メモリの倍の速度が得られます。しかもDDR5メモリは、データの処理速度が更に向上しているため、DDR4メモリの3200MHzとDDR5メモリの3200MHzではDDR5メモリの3200MHzの方が処理速度が向上しております。また、各メモリはクロック数上限以上の製品も出ているので、更に速度の上昇したメモリを味わうことができます。ただし、レイテンシの関係で思った以上の速度が得られないこともあります。
DDR3メモリからDDR4メモリに変更したときも、その速度差を味わって素晴らしいと感じましたが、その速度上昇がまた味わえるのです。
消費電力の削減
DDR5メモリでは、なんと電源管理をマザーボードではなくメモリ自体で行う機能が搭載されております。DDR3メモリからDDR4メモリほどの電圧削減はありませんが、自己管理を任せることでマザーボードにかかる負担を少なくしております。
メモリ容量のアップ
DDR4メモリでは2GBからでしたが、最近のメモリ容量の増加にともない、DDR5メモリは8GBからの容量となっております。最近の大手のPCゲームは16GBくらい使うものが当たり前となってきているので、最低8GBからは妥当かと思います。
普及はまだ先
Intelの最新第12世代のCPUの登場から、対応するDDR5メモリも発売されましたが、DDR4メモリと比較すると値段も高く、まだまだ手が届く状況ではありません。すぐに売り切れてしまうこともあり、希少なPCパーツになってしまっております。まだAMDのチップセットでの対応はしておりませんし、普及するのはもうちょっと先のことになりそうです。
次世代CPUとDDR5メモリ対応のゲーミングPCなにかも発売されておりますので、希少なパーツだけ揃えていくよりも、ゲーミングPCとして購入してしまった方が、確実に入手はできそうだと考えられます。