先日、NVIDIAの新型GPUであるRTX3070、3080、3090の発売が発表されました。まず、RTX3090の大きさにも驚かされましたが、驚いてしまったのは日本での販売価格です。
海外での小売販売価格は、RTX3070が499ドル、RTX3080が699ドル、RTX3090が1,499ドルというものでした。
流石にRTX3090の値段は高いと思いましたが、性能から考えたら安いとも思えなくもない金額です。しかし、更に日本での販売価格が発表されたときに、目玉が飛び出ました。
日本での販売価格
日本での販売価格はそれぞれ、RTX3070が79,980円、RTX3080が109,800円、RTX3090がなんと!229,800円となっています。オイオイ、どんだけ乗っけるんだよ!というツッコミが出てしまいます。
よく、発売直後の値段はご祝儀価格と言われますが、ご祝儀にしては高すぎないかな?というのが素直な感想です。
なんでこんなに高いの?
海外との価格差はなんで起こるのか?というと、今回Twitterでトレンド入りも果たしたASK税というものが関係します。まず、海外で発表されている価格は、GPU製造メーカーが販売店の利益まで考えて、こんくらいだね。という価格が設定されています。
しかし、日本でのグラボの販売となると勝手が違ってきます。日本は未だにゲーミングPC文化が薄く、海外ほどグラフィックボードが売れません。
小規模な市場では利益を上げるために利益率を上乗せするしかありません。日本で初期にグラボを販売するにあたっては、大量の在庫を抱えるリスク、故障などがあったさいの取引、輸入輸出の管理など多大なコストがかかるので、それをASKという会社が主に行っているので、海外の価格から更に十数%の値段が上乗せされています。
この上乗せについては、それなりのリスクがあることをやっているからと考えれば溜飲が下がる?と言えるかもしれませんが、今回のRTX3090についての上乗せは、下手するともう一台グラフィックボードが買えてしまうので、Twitterのトレンド入になる騒動になるのも仕方ないか?とも思います。
ちなみに、ASK以外にもこういったグラボの輸入販売を取り扱っているところはありますが、ASK程の入荷取引は無く、販売しても直ぐに売り切れてしまうので、ASKを通したグラボを買うしかありません。
ASK以外でも数社グラボの取引をしているの会社が存在します。ドスパラの経営会社であるサードウェーブなんかが有名です。ですから、ドスパラの製品は安いということも理解できます。
しかし、先述した様に、グラボのほどんどはASKが一手として流通を担っているため、上乗せ金額がASK税などと言われておりますが、値段が高いだけに売れなかったときのリスクのある物を売ることを考えたら、納得をせざるを得ない価格でもあります。
ただ、今回は取り扱う単価の高いRTX3090の上乗せ金額が飛び抜けて高い金額に見えてしまったのは事実です。確かにRTX3090が売れなかった場合の不良在庫を抱える金額として考えたら、それ相応の金額となることも考えなければならいとは考えさせられます。とはいえそれらの状況を加味したとしてもユーザーから見れば、今回の上乗せ金額が高いことにはかわりありません。
個人輸入のリスク
以前も記事にしましたが、日本でのグラフィックボードの価格が高いということで、グラフィックボードを個人で海外から輸入してしまうという手も考えられます。海外のAmazon.Comを利用したりするとなんとか買うことも可能です。
しかし、故障などのトラブルなどがあった際は、全て個人で手配しないといけません。輸入による配送コストも相当なものですし、サポート的には海外なので、英語が堪能で無い人は心労もつきまといます。
安心を得るか、価格の安さを取るか?について考えることが必要となってきます。安心を取りたいなら上乗せされた価格でも日本での購入を考えたほうが良いでしょう。
日本でゲーミングPC市場の発展があれば
日本では、ゲームを遊ぶというと家庭用ゲームという認識があり、PCでゲームをするという人は少ないです。私の身の回りでもPCでゲームをするという人は数えるほどしか居ません。
海外ユーザーのようにゲーミングPCの売上が上がれば、日本でもここまでの上乗せは無くなるかもしれません。私も身の回りのゲーマーフレンズにPCゲームを布教してますが、なかなか広まらないので、しばらくはグラフィックボードの値段は高いままになりそうな気がします。