PCでより負荷の高いグラフィックを扱うために必要なPCパーツであるグラフィックボードですが、最近ではNVIDIA社製のGeForceが有名だと思います。
GeForceの次に名前を聞くのは、最近技術成長の激しいAMD社製のRADEONシリーズであると思います。どちらもゲーミングPCで搭載されていて有名です。
しかし、実はNVIDIA社製のグラフィックボードに『Quadro』というシリーズのグラフィックボードがあります。一体どの様なグラフィックボードなのでしょうか?
『Quadro』というグラフィックボード
『Quadro』は3Dモデリングの処理能力に特化した業務用のグラフィックボードと言われております。CADや医療ソフト等にも使われております。
『GeForce』はゲームに特化した仕様で、DirectXに対応し適しているように作られております。対して『Quadro』はOpenGLに対応し適しているように作られております。
DirectXとOpenGLの違い
DirectXはMicrosoft社が開発したゲームやマルチメディア向けのプログラムです。Microsoft社のものなのでWindowsでしか動きません。かたやOpenGLはアメリカの非営利団体であるクロノス・グループが開発しております。
OpenGLはWindows以外にもMacやLinuxといったOSにも対応しております。とくに3DCGに強いのでCADや映画のCG等に使われております。
Quadroのメリット
Quadroは10bitカラー表示ができるので、滑らかかつ様々な色合いが表現可能です。PC上で作られている色のパターンが多いので、より現実の色表現に近づけることが可能です。
更にQuadroは業務用ということで、安定した性能を持ち耐久力にも優れております。また、動画のエンコードやレンダリング速度も速いので、まさに仕事向きと言ったグラフィックボードです。
Quadroのデメリット
性能は良いと言ってもゲームに適して作られていないので、いくら多くのビデオメモリを搭載していてもゲームがヌルヌルに表示されるとは限りません。
そして、業務用であるQuadroはなんと言っても高価です。より高性能なQuadroを買おうと思ったら値段の高さがネックになると思います。
Quadro搭載のおすすめBTOパソコン
Quadroと言っても入門用からプロフェッショナル用まであります。高性能なQuadroはとんでもないお値段になるので、購入には覚悟が必要となるでしょう。
そんな中で、これから3DCGを開始したい人、GeForceを使っていたけど今後本格的に業務用PCとしてQuadroを活用したい人にオススメするQuadro搭載PCを紹介します。
raytrek LC-M
Quadro P600を搭載したクリエイター入門用PCです。価格もお手頃ですし、性能もそこそこです。とりあえずQuadroを搭載し10bitカラーとはどんなものか?などお試し用のPCとなります。
raytrek LZ P2
Quadro P2000を搭載したクリエイターPCです。そろそろ本格的にクリエイター業務を行なってみようか?という人にオススメです。メモリも16GBありますので余裕を持って業務にとりかかれると思います。
raytrek LC-X P4
Quadro P4000を搭載したクリエイターとして本腰を入れて活動しようとする人向けのPCです。メモリ32GBを搭載しております。CPUも優れたCore i7-7820Xを搭載しているので安心して業務に使えます。
これ以上の価格のものとなると、お値段も相当なものになります。そういったものはプロ仕様なのでオススメされるまでも無いかと思います。3DCGやCADや少しでも色数が欲しい人は、Quadro搭載のPCがオススメです。