新しいストレージ(SSDまたはHDD)をPCにつなぐ際にフォーマットを行うと思いますが、フォーマットには通常のフォーマットとクイックフォーマットがあります。一体どっちが良いのか?通常のフォーマットとクイックフォーマットは何が違うのか?ということを書いていきたいと思います。
通常のフォーマット
数十年前であれば、通常のフォーマットが主流でしたが、大容量のストレージが当たり前となった昨今では、まず通常のフォーマットを行う人は少ないと思います。なにせ、通常のフォーマットなんて行なおうものなら、数時間、数十時間はかかってしまいますからね。
なんで、こんなに時間がかかるのか?ということなのですが、通常のフォーマットは、データの全ての領域を確認し、破損した箇所を探しつつ、ゼロフィルという作業を行ってます。ゼロフィルは、記憶領域に全て「00」を書き込んでいくわけです。データの上にゼロを書き込むわけなので、綺麗にデータを消せる(と言う名目の上書き作業)のです。だから容量が大きければ大きいほど時間もかかるわけです。
しかし、データを上書きして消しているわけですか、もしストレージを廃棄する目的でフォーマットを使うならば安全性は高くなります。また、データの不良箇所があった場合にもゼロフィルすることで、不良箇所が健全になることもあります。ちょっと不具合のあったストレージも調子良くなる可能性がありますね。
クイックフォーマット
クイックフォーマットは、不良箇所のチェックなんて行いません。また、データにおいては、完全に破棄されないものもあります。クイックフォーマットでは、上辺のデータを組み替えてデータが消えているように見えてますが、深層の方では生きているファイルもあります。なので、クイックフォーマット後は簡単なテキストファイルや画像ファイルは復旧することができる場合があります。安全性の面では信頼はあまりおけませんが、クイックフォーマット後、自分がストレージを使っていって新しいデータを上書きしていく分には問題ありません。不良箇所は確認してないので、壊れる可能性のあるストレージは、そのままの状態です。
用途に合わせたフォーマット
中古品のストレージを使う場合等はフォーマットしておくと安心ですし、古いオーナーへの優しさにもなりますね。見られたくないデータもあるでしょう。また、ストレージを売りに出す場合は時間がかかっても通常のフォーマットを行っておいたほうが良いです。
ただし、とてつもない時間がかかりますので、私は古いストレージは、物理的に破壊してしまいます。ちょっと不具合が見られるストレージならば、データをバックアップした後にフォーマットしてクリーンアップするという手も使えるでしょう。
PC用に使っていたストレージをゲーム機用やテレビ用にする、また、その逆というように、個人的な使い回しであれば、クイックフォーマットで構いません。使いみちに合わせて、クイックフォーマットと通常のフォーマットを使い分けると良いでしょう。ただし、大容量化したストレージの通常フォーマットを待てる時間の余裕があるかどうかは、また別の話になってきます。